<修学旅行記 最終号>プライドとリスペクトを心に、最高の思い出を!
2024年11月14日 08時00分バスは、最後の見学地、東京タワーに到着しました。東京タワーも有名な観光地、東京スカイツリーほどではありませんが、ここにもたくさんの修学旅行生と観光客が訪れていました。
最初に東京タワーのアテンダントの方々(接客してくださる方)が東京タワーについて説明をしてくださいました。バスの中でガイドさんが話してくださったことと重なる話もありましたが、子供たちはアテンダントさんを大切にした聞き方がしっかりできていました。電波塔としての役割はスカイツリーに譲っていますが、まだまだ東京のシンボルという感じがします。東京タワーの魅力は、なんと言っても見た目の美しさかもしれません。
数機のエレベーターがあり、わずかな待ち時間で学級ごとに乗ることができました。展望台から見える東京は、やっぱり大都会でしたが、所々に緑も確認することができました。床がガラス張りになっているところもありましたが、怖がる様子もなく、真下に見える景色も楽しんでいました。
東京タワーが最後の買い物ポイントで、子供たちは最後の買い物を楽しみしていました。買い物ができる3階には、エレベーターで降りるのですが、エレベーターを待つ時間がもったいないと思ったのか、長い長い階段を使って降りた子もいたそうです。3階のショップでは、主に東京タワーオリジナルのお土産が、2階のショップでは、人形焼きや東京ばな奈など、東京名物、定番の東京土産を手に入れることができました。去年の修学旅行で、東京ばな奈を探し回っている子たちがいたのですが、去年は買い物が許可された場所には売っておらず子供たちが残念がっていました。今年は、ほとんどの物が手に入りそうです。家族やきょうだい、一人一人思い出しながら買い物する子、豪快に買い物をする子などそれぞれでしたが、子供たちは十分満足することができたようです。
下から東京タワーを見上げることで、見納めとし、バスに乗車しました。そのままバスは東京駅へ向かいました。バスの中で、ガイドさんと運転手さんにお礼を伝えました。たった二日間だけでも、一緒に過ごしたことで不思議な絆が生まれたような気もしました。ガイドさんは山形のご出身だそうで、東京に憧れ、東京で働きたいと上京したと話してくれました。運転手さんは、東京駅近くの路上にバスを停車すると、すぐにバスの下に潜り込み、子供たちの荷物や職員の荷物をせっせと取り出してくださいました。バスを運転するだけがお仕事ではありません。乗客のために、一生懸命尽くしてくださっていました。各訪問地では、子供たちがバスを下車する際、一人一人を「いってらっしゃい」と温かな眼差しで見送ってくださり、バスに戻ると「おかえりなさい」「お疲れ様でした」と温かく迎えてくださいました。ガイドさんも、運転手さんも、温かなお人柄と誠実なお仕事への取り組みがとてもステキでした。
東京駅の構内で、同行してくださったカメラマンさんにお礼を言ってお別れをしました。そして、乗車する新幹線の時刻までトイレに行くなどして、少し待ち、やがて新幹線のホームへと上がっていきました。
東京駅に折り返し運転の新幹線が到着しても、すぐに乗り込むことはできません。車内清掃等の作業があります。ホームでの待ち時間に、近くにいた子供たちに世界に誇る新幹線の清掃スタッフさんの話をしました。
おそろいのユニフォームで、素早く新幹線に乗り込み、座席の向きをかえたり、シートのカバーを取り替えたり、車内清掃をしたりするスタッフさん。東京駅に到着してから、作業できる時間は7分から10分と言われています。「いいかい、あそこでスタンバイしているあの人たちのこと、よく見ててよ。働く様子を。てきぱき働くでね。しかもすごく丁寧に仕事をされるからね。」「降りてくるお客さんに対してもしっかりお辞儀してあいさつもされると思うよ。」「むちゃくちゃかっこいい!って外国の人もSNSに上げるほど新幹線のお掃除をするスタッフさんって有名なんだよ」私の前振りで興味をもった子供たちは、実際の仕事ぶりをじ~っと見ていました。まずは、下車されるお客さんをホームで丁寧に迎えます。車両が空っぽになったところで、チームごとに乗り込み、作業を開始します。「すごっ!」「はやっ!」「あっという間にやっちゃうね」車内をのぞき込みながら驚きの笑みを浮かべた子供たちから、驚きの声も聞こえてきました。どんな手順で、車内清掃をするのか、感心しながら子供たちは見つめています。やがて、「やっぱ、プライドだよね」と話す子供たちの声が聞こえてきました。プライドをもって仕事をされる清掃スタッフさんの姿から、仕事に対するプライドを感じた子供の口から自然ともれた言葉でした。働く人の姿をかっこいいと感じられる子供たちがとってもステキでした。学校教育は小学校で終わるものではありません。子供たちが社会的に自立すること、社会で働き、よりより社会をつくる人に成長していくことを支援していくのが私たちの仕事です。子供たちがやがて生き生きと働く姿をみたいなぁと思って、子供たちと接しています。
行きの新幹線では、座席を回転させて楽しく過ごす子もいましたが、帰りは疲れている子もいるので、落ち着いて静かに過ごすことを班長さんたちに指示してありました。友達と話をして過ごす子、寝ている子、しおりに振り返りを記入している子もいました。
掛川駅で在来線に乗り換える頃にはわずかに雨が降っていましたが、愛野駅に着いた時にはちょうど雨も止んでいました。愛野駅で、帰着式を行い、代表児童が修学旅行で自分たちが成長したこと、そして、これからの課題について発表してくれました。
解散する前に、最後の最後までお世話になった添乗員さんに、全員でお礼を言いました。私たちが、事故なく無事に旅行するために最も気を配ってくださっていたのが添乗員さんでした。ありがとうございました。
卒業まで、あと5か月。6年生が浅羽東小の文化の礎をしっかりと築いて次の6年生にバトンを渡してくれることを期待しています。楽しい楽しい修学旅行でした。でも、体調不良で修学旅行に参加できなかったお友だちもいました。とっても残念だったと思います。東小での残りの日々、全員が仲間へのリスペクトを忘れずに、一日一日を修学旅行以上の楽しい思い出にしてほしいです。
私が見た修学旅行の報告は以上です。子供たちそれぞれの目に映った景色があり、それぞれの心にかけがえのない思い出が刻まれていることと思います。
ありがとうございました。