袋井市平和学習被爆体験伝承講話(6年生) 1月27日(金)
2023年1月27日 17時20分6年生が、平和学習被爆体験伝承講話を受講しました。
袋井市では、平和学習として広島平和記念式典に合わせて中学生の代表団を広島に派遣しています。本日、6年生は、昨年の平和式典に参加した中学生の報告を映像で視聴し、その後、被爆体験伝承者の谷本さんの講話を聞きました。
広島の被爆体験伝承者の谷本さんは、神戸市在住です。直接、本人や御家族が被爆したというわけではありません。谷本さんは、「被爆体験の伝承者が減少している。このままでは戦争の悲惨さ、原爆の恐ろしさが後世に伝わらなくなってしまう。」というニュースを耳にして、自分にできることはないだろうかと、すぐに広島市に問合わせたそうです。そしてみっちり研修を受け、伝承者としての活動を5年間続けています。
40分くらいの講話でした。谷本さんはいっさい原稿を見ません、もっていません。子どもたち一人一人と目を合わせながら、真剣にお話してくださいました。子どもたちは、時には写真から目をそむけながらも真剣に話を聞いていました。すでに亡くなられた谷本さんのお父様のフィリピンでの戦争体験、そして広島で被爆されながらも生き延びた新宅さんの被爆体験を語ってくださいました。谷本さん本人の体験ではありません。でも、まるで谷本さん自身が体験したかのような語り口調と描写に戦争の悲惨さ、むごたらしさ、人々の心と体の痛みが痛いほど伝わってきました。子どもたちに谷本さんの思いがしっかりと伝わっているのが分かりました。
「胸が痛みました」「こんな悲惨な戦争を絶対に繰り返してはならない」「77年経った今でも見つかっていない人がいるなんて悲しい」「思わず目をつぶってしまいそうになった」「やけどで皮膚が焼けただれた人が自分に助けを求めてきたとしても、自分だったら何もできなかっただろう」「自分だったら体は大丈夫だったとしても、心が死んでしまって何もできない」子どもたちの感想用紙には、心で感じたことがしっかりとした文字で綴られていました。「自分だったら・・・」という子どもたちの言葉に、遠い昔と思われがちな戦争や原爆のことを、自分ごととして考えてくれた様子がうかがえます。
ウクライナでの戦争が続いています。核兵器の使用も心配されています。平和な世界をつくるために今自分にできることを考えたいです。
御家庭でお子さんと一緒に、平和について、戦争について、核兵器について話をするだけでも、平和な世界をつくる一歩になります。そして、わざわざ神戸から来てくださった谷本さんへの恩返しにもなると思います。
谷本さん、本日は本当にありがとうございました。