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被爆ピアノコンサートを開催しました!(5、6年生) 11月14日(木)
2024年11月14日 17時59分今日は、79年前に投下された原子力爆弾で被爆しながらも奇跡的に残ったピアノによる演奏会が開かれました。広島で生まれ育ち、今も広島でピアノの調律や運搬の仕事をされている矢川さんは、広島から自分の運転するトラックで日本全国に被爆ピアノを運び、コンサートを開く平和活動をされています。2001年から始め、今年で24年目、47都道府県はすべて訪れたというのですから、驚きです。
矢川さんは、「これが私ができる平和の種まきです。」とおっしゃっていました。「自分にできる平和運動をしているだけです。」と、謙虚に話される矢川さんの表情には、柔らかさと静かな強さ、そして奥深さを感じました。
本校に今日運び込まれたピアノは、ヤマハ製のピアノで昭和13年製と書いてありました。このピアノは、アメリカやノルウェーにも運ばれ、演奏されたピアノだそうです。世界に被爆ピアノは12台あるそうです。日本が世界唯一の被爆国ですから、そのすべてが日本、広島と長崎で被爆したピアノということになります。矢川さんは、そのうちの7台を管理し、平和の種まきのために活用しているそうです。
子供たちから矢川さんに質問する場面もありました。2人の男の子が勇気を出して、質問してくれました。
当時、ピアノはたいへん高価な物で、家一軒とほぼ同じくらいの値段だったとか・・・被爆ピアノを見ていると、80年前、このピアノをどんな家庭のどんな人が弾いていたのか、その家族は原爆で生き延びられたのか、ピアノが発見されたとき、建物はどんな状態だったのか、発見した人はどんな気持ちだったのかなど、いろいろな疑問が浮かんでくると同時に、当時の光景を想像してしまいます。学校の体育館や音楽室にもピアノはありますが、全然違って渋く?見えます。ピアノ独特の表面の輝きやつやはほとんどなく、墨汁で塗った黒といった色合いでしょうか。(表現が適切かは不安です)
矢川さんのお話の後、4人の代表児童がピアノを演奏させてもらいました。戦禍を生き延びたピアノでのお友達の演奏には、重々しさのようなものが音色に加わっているかのようにも感じました。ステキなピアノ発表会でした。
続いて、袋井市在住のソプラノ歌手とピアニストによる演奏も聴かせていただきました。プロの音楽家さんたちの歌と演奏は、また格別でした。生でソプラノ歌手の歌声を聴いた子供たち、声量と高音域の声の美しさに感動しました。最後に、子供たち全員で被爆ピアノの伴奏で、校歌を歌いましたが、ソプラノ歌手になりきろうとしていた子もいた気がします。
今日のコンサートを通して、子供たちのうちに平和の種が蒔かれました。この種がしっかり根付いて、芽を出し、成長していくことを願っています。お礼の言葉を述べた6年生の代表児童の言葉が心に残りました。国語の授業で習った教材に出てきた戦争の話を思い出し、戦争について、平和について考えていました。子供たちが平和の種を蒔く人になってくれることを期待させてくれるスピーチでした。私自身も平和の種を蒔く人になりたいと強く思わされました。
被爆ピアノに触れ、原爆に関する資料も見せていただきました。今、世界は大きく動いています。平和が壊され、戦争に巻き込まれている人たちが大勢います。子供たちと平和について考えたい、話をしたい、そんな気持ちになりました。
袋井市の被爆ピアノコンサート実行委員会の皆様のお力添えがあって、今回、本校でこのコンサートを開催することができました。「子供たちに平和の大切さとありがたさを伝えたい」そう思って活動してくださっている実行委員会の皆様にも感謝の気持ちでいっぱいです。ありがとうございました。
保護者の皆様、御家族の皆様も参加してくださっていました。ステキな時間を共有できたことをうれしく思っています。ぜひ、御家庭でお話や演奏を聴いた感想をお子さんとお話しください。ありがとうございました。